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ガンベロ・ロッソ「トレ・ビッキエーリ 2024」
近年のトレビッキエーリを獲得するワインの傾向として、以前のようにいわゆるデザインされた華やかなワインと言うよりは、土着品種らしさやアベラシオンの個性が明確に感じられるワインが選ばれる傾向にあるかと思われます。このような観点からも今回お勧めのワインを見直していただき、是非お客様へのお勧めワインとしてご活用ください。

①No40846 Decugnano dei Barbi VillaBarbiBianco
オルヴィエートは古代からプロカニコを中心とした辛口の白ワインとして、ウンブリアとラッツィオ州で生産されてきたワインです。近年グレケットが主体になることで、よりボディーのしっかりとしたストラクチャーを持ったワインが生まれています。こちらのワインは伝統的なブレンドにヴェルメンティーノやソーヴィニョンが加わることによって清涼感のある華やかさとミネラル由来の旨味が加わるワインとなっています。
②No40814"Ca del Magro" Custoza superiore
近年注目をされているルガーナや伝統的に有名なソアーヴェの生産エリアの間に隠れてしまっている感じのワインですが、湖の近くで作られる穏やかな口当たりと6種類のブドウがブレンドされることによって生まれる複雑味、寒暖の差が生まれにくい場所であるからこその柔和な飲み心地のあるワインは川魚や淡水魚などに合わせやすいワインと言えるでしょう。
③No35351Le Monde Pinot Bianco Friuli
白い花やスパイスのようなニュアンスがあり、その華やかさは魅力的でありながら可憐なストラクチャーゆえに見逃されがちなピノ・ビアンコ。このワインはコストパフォーマンスにも優れ、ピ・ノビアンコらしい品種個性に溢れたワインです。フリウリらしい硬すぎないミネラルと海のニュアンス山の涼やかさから生まれるバランス感にと複雑味は是非試してほしいワインと言えます。
④No46004Cantina Sanpaolo Puddinghe Greco di Tufo
分かりにくいと言われるグレーコ・ディ・トゥーフォのワインの中でも、このワインはトゥーフォの街すぐ近くにある生産者の単一畑から造られることから、正にワイン個性に秀でたワインです。果実味は控えめながら火山性土壌由来の苦味がしっかりとしたグリップ力となり、力強いにストラクチャーをもつワインに仕上がっています。山のワインらしく白身肉やチーズなどと合わせるのも良いと思われます。
⑤No36216Maia Vermentino di Gallura
サルディニア島全体で造られるヴェルメンティーノ・ディ・サルデーニャと違い、島北東部の花崗岩土壌を持つエリアだけで造られるDOCGのガッルーラです。海と山の距離が近く、ワインの中に涼やかさがありながらも塩味を伴った海洋性ミネラルが充実したワインです。以前と醸造方法から変わって木樽も使用することで、よりエレガントなバランスの整ったワインに昇華しました。樽熟成を経ても酸味が充実した旨味があり、甲殻類や青魚など油脂の強い食材とも相性が良いでしょう。
⑥No27604Torrevento Vigna Pedale Rosso Riserva
南北に細長いプーリア州の中でも、ちょうど中心部にあたるカステル・デル・モンテは比較的標高が高い場所になり、冷涼なエリア独特の涼やかさやフィネスが現れることが特徴です。ネロ・ディ・トロイア種凝縮感ある果実味に控えめな酸とタンニンであることからチャーミングな印象を持ちます。以前よりもバリックによる樽熟成のニュアンスが穏やかになったことでバランスのとれた華やかさが際立ち、赤い果実を想わせる凝縮したベリーの味わいは赤身肉の料理にソースを添えるようなペアリングが楽しめます。
⑦NO41607Dei Vino Nobile di Montepulciano
生産地域の近いブルネッロは充実した果実味とストラクチャーで一躍有名になりましたが、エレガントサンジョヴェーゼのワインは不遇の時を過ごしました。時代が冷涼さのある華やかなワインを求めると脚光を浴びるようになったヴィーノ・ノヴィレは高貴なワインの名の通り、しなやかな酸味と程良い果実のバランスのとれた芳醇な余韻を感じられ、赤身肉が食べたくなる赤ワインです。
⑧NO41881LE MACIOCHE BRUNELLO DI MONTALCINO 2016
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノもエリアによってそのニュアンスは大きく変わります。この生産者のブルネッロにはクラシックなスタイルで重要視される奥行きのある滋味や熟成による複雑味を持った果実味を兼ね備えたワインです。アタックから果実味が出てくるタイプのブルネッロとは違った深みがあり、今飲んでも熟成させても楽しめる素晴らしいワインだといえます。
⑨NO37503Tedeschi Amarone Riserva Monte Olmi 2016
テデスキはアマローネの生産者として古くから日本に輸入されており、伝統的な造りの生産者として有名です。ヴァルポリチェエラやアマローネには凝縮したジャミーなニュアンスと甘みを感じるような凝縮した果実味があるという印象を持つ方も多いかもしれませんが、近年のヴァルポリチェラは華やかな造りに変わりつつある中で、昔から変わることのない安定のバランス感と程よい甘苦さのあるクラシックスタイルは冬の時期に欠かせないワインです。