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イタリアの3月8日はミモザの日
イタリアでは、3月8日の国際女性デー「フェスタ・デッラ・ドンナ(Festa della Donna)」に、男性から女性へミモザの花束を贈る文化があります。
ミモザは、国際女性デーのシンボルであり、鮮やかな黄色と独特の香りが特徴です。
国際女性デー当日3月8日は、フラワーショップのほか、食料品店や街中でもミモザが販売され、多くの人が花束を抱え華やかな街並になる特別な日です。
今回は、イタリアでの国際女性デーの歴史と文化、この時期だけ楽しめるミモザに見立てたドルチェと料理をご紹介します。
国際女性デーとは
イタリア語で「フェスタ・デッラ・ドンナ」と言われる国際女性デー。
この制度の起源は、アメリカとヨーロッパの女性がより大きな権利と社会への貢献に対する評価を要求し始めた 20 世紀初頭にあります。
1911 年にアメリカの女性が最初の国際女性デーを開催し、ヨーロッパでも毎年恒例のイベントになりました。
1920 年代初頭以来、イタリア人も国際女性デーを祝うようになり、現在イタリア全土で広く認識され祝われる重要な文化行事となっています。
国際女性デーにミモザを贈る文化
イタリア では、1922年に最初の国際女性デーが開催されました。
1946年になると、イタリア女性連合(Unione Donne
Italiane )の女性メンバー、 リタ・モンタニャーナとテレサ・マッテイが、ミモザを国際女性デーのシンボルにすることを提案。ミモザが公式のシンボルとして認定されました。
ミモザの開花期は2月下旬から3 月最初の日ということ、さらにコストが低いため誰でも大切な人へギフトとして贈ることができることから選ばれました。
候補には、カーネーションやスミレなどありましたが、当時イタリアの田舎で暮らす人たちへは希少で高価だったそうです。
イタリアでは 70 年以上にわたり、 3 月 8 日に母親や妻、姉妹、友人、大切な女性に美しい黄色のミモザの花を贈るのが伝統となっています。
国際女性デーでは、ミモザを贈ることのほかにも、各地で女性へのイベントが開催されます。
筆者の住んでいるミラノでは、レストランやバーでフェスタ・デッラ・ドンナ特別メニューが登場する場所もあります。ヴェローナでは、この日だけ女性が無料で入場できる庭園があり、同伴した男性は割引が受けられる嬉しい特典もあります。
可愛らしい華やかなミモザケーキ
季節限定のミモザに見立てた可愛らしいケーキ。
街の洋菓子店では、3月8日が近づくとふんわりクリーミーなミモザケーキが登場。ミモザケーキは、キューブ状にカットしたスポンジケーキをミモザの花に見立てたこの時期だけ堪能できるケーキです。
ケーキには、2つのスポンジケーキを準備し、一つはベースに、もう一つはトッピングに使用します。
ベースには、カスタードとホイップクリームを加えたやわらかいディプロマクリームをスポンジケーキにレイヤーに重ねて装飾するベースを作成。ミモザに見立てるトッピングは、キューブ状に小さくカットしてベースを覆いミモザを生み出します。
最後に粉砂糖を振りかけてトルタ・ミモザの完成です。
家族や友人と過ごすフェスタ・デッラ・ドンナの夜に、ミモザケーキを用意して食後のドルチェを堪能します。
食前酒にはカクテル「ミモザ」
ミモザカクテルは、オレンジジュースとシャンパンで作るフレッシュで軽いドリンクで、世界中で愛されています。ミモザは、海外ではオレンジジュースの代替品として、フレンチトーストやメープルシロップを添えたパンケーキと一緒に日曜日のブランチに堪能しています。
イタリアでは、ミモザを食前酒として位置付けられています。
オリジナルのレシピはシャンパンを使用しますが、フランチャコルタに置き換えたり、プロセッコを使用するなど自宅でも気軽に味わえるレシピがあります。ミモザのカクテルにさらにタッチを加えたい場合は、グレナデンを加えると濃い味がアクセントになり美味しさが結びつきます。
カラフルでクリーミーなリゾット・ミモザ
リゾット・ミモザの名前は、このレシピで使用される材料ゆで卵の黄身とアスパラガスに由来しています。アスパラガスの緑は、ミモザの茎と葉、砕いた卵は花を連想させミモザカラーの料理が完成します。
リゾットには、エシャロット、グラナ・パダーノ、ストラッキーノ(Stracchino)、ホワイトワインなど使用し、茹でたアスパラガスをミキサーにかけてリゾットに加えます。最後に、卵の黄身をフードミルやガーリックプレスを使用してトッピング、セージを添えて出来上がります。
ストラッキーノ以外にもゴルゴンゾーラを使用して、濃いめのフレーバーが好みの方へおすすめです。
ポルペッティーネが特徴的なタリアテッレ・ミモザ
ミモザのタリアテッレは、生地にほうれん草を加え特徴的なグリーンカラーを生み出します。ミモザの花を連想させる黄色いボールは、白身魚を使用した小さなフィッシュボール「ポルペッティーネ(Polpettine)」です。
ポルペッティーネは、タラ、パン粉、パルメザンチーズ、サフランひとつまみを混ぜ合わせます。小さなフィッシュ・ポルペッティーネを作りミモザの花のように黄色にします。サフラン以外に、ターメリックを使用してのカラーリングもおすすめです。
ソースには、エクストラバージンオリーブオイル、フレッシュクリーム、バター、ガーリックを使用しています。出来上がりに、すりおろしたレモンの皮をかけるとさっぱりした味わいが堪能できます。
日本でもイタリアスタイルの国際女性デーを
フェスタ・デッラ・ドンナとミモザの花は、歴史を通じて女性の強さ、美しさ、優雅さを表すイタリアの大切な伝統です。おいしいレシピの創造的なアイデアも、女性の日に向けて準備するイタリアならでは食文化の一つでもあります。
イタリア人女性がお近くにいたら3月8日はミモザの花束をぜひ贈ってください。
Buona Festa della Donna!