イタリアワインの魅力!古代品種について知ろう!


 

イタリアワインと他国のワインに大きな違いがあるとしたら、多くの古代品種が原料として使用されているところでしょう。

 

古代品種は、土着品種と呼ばれることも多いですが、その産地をルーツに持つブドウ品種とひとまず考えるとわかりやすいかもしれません。

 

イタリアには数千種を超えるブドウ品種が存在し、その多くがワインとして活用されています。

 

本記事では、イタリアワインの魅力でもある古代品種について深掘りしていきましょう。

 


古代品種とは?

 

ワインはブドウを原料とするお酒です。

 

ブドウ100%でつくられるワインだけに、ブドウの品質こそがワインの品質を決める存在となります。

 

ワインにとって原料ブドウは、であり、だからこそ現代でもワイン用ブドウの研究が世界中で行われているのです。

 

さて、ブドウをカテゴライズする際、国際品種と固有品種に分けられます。

 

国際品種とはカベルネ・ソーヴィニヨンやピノ・ノワール、メルロー、ソーヴィニヨン・ブランといったフランスを拠点とするブドウ品種で、世界でも5本の指に入る栽培面積を誇る品種のことです。

 

一方、固有品種とはその土地をルーツに持つ、産地特有のブドウ品種のことで、基本的にその産地以外ではあまり栽培されていないブドウになります。

 

固有品種は土着品種とも呼ばれることがあり、その土地で長年栽培されていた歴史を持つブドウ品種といった意味で使用されているようです。

 

国際品種の定義は明確に定められているわけではありませんが、上記でお伝えしたブドウ品種など世界中で成功を収めている定番品種というのが暗黙のルールです。

 

そんな中、近年古代品種と呼ばれているブドウ品種が注目されています。

 

古代品種は、固有品種や土着品種と同義語として使用されることが多いようですが、古代品種はギリシャなどをルーツに持つ数百・数千年の歴史を持つブドウといった意味で使用されています。

 

例えばイタリアにおける古代品種は遥か昔、ギリシャなどから何らかの理由でやってきたブドウ品種がイタリアで栽培され続けられ、ワインとなっているといった意味合いで使用されているようです。

 

イタリアをはじめ世界には、現在ほとんど栽培されていない古代品種もあれば、国際的にも広く知られているブドウ品種でありながら古代品種だったというブドウもあります。

 

本記事における古代品種は、イタリアに古いルーツを持つ固有の品種といった意味で取り上げたいと思います。

 


イタリアの古代品種について

 

イタリアには数多くの古代品種が存在します。

 

その数は膨大であるため全てを紹介するのは困難ですが、今注目されている品種をいくつか紹介しましょう。

 

・パラグレッロ

・チヴィディン

・チャノロス

・シャリン

・コルデノッサ

・チェザネーゼ

・ネロ ブオーノ

・ベッローネ

・オゼレータ

・ファランギーナ

 

それぞれ簡単に解説します。

 


パラグレッロ


 

カンパーニア州のワイナリー アロイスが復活させたことで話題となった古代品種がパラグレッロです。

 

17世紀頃にワイン用ブドウとして使用されていたものの、絶滅の危機にあったものを同ワイナリーが自社農園で栽培し、復活させました。

 

パラグレッロは白ブドウで、それからつくられるワインはガンベロロッソでも高く評価されていると言います。

 


チヴィディン


 

チヴィディンは、フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州の古代品種で、18世紀頃の文献にも記載されていると言われています。

 

イタリアとスロベニアにルーツを持つといわれている白ブドウ品種で、うどんこ病にかかりやすいと言われています。

 

ほど良い酸味、香り豊かでスパイシーな独特の風味が特徴。

 

フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州の生産者、エミリオ・ブルフォンによって復活した白ブドウ品種です。

 


チャノロス


 

チャノロスはフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州の古代品種で、エミリオ・ブルフォンが復活させた黒ブドウ品種です。

 

非常に樹勢が強いブドウ品種で、ブドウの房が大きいところが特徴と言われています。

 

アロマはブラックチェリーやイチゴ、リコリスのような甘さがあり、果実味豊かな赤ワインを生み出します。

 

タンニンは柔らかい、ミディアムボディタイプです。

 


シャリン


 

シャリンも、エミリオ・ブルフォンが蘇らせたフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州の古代品種です。

 

「スキアヴォリーノ」が名前の語源と言われており、現在はピンツァーノ・アル・タリアメントとカステルノーヴォ・デル・フリウーリのみで栽培されています。

 

アカシアやニワトコの花、胡椒のスパイシーな風味とドライで酸味豊かな、フルボディの白ワインを生み出すとされています。

 


コルデノッサ


 

フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州の古代品種、コルデノッサは1923年の文献にて古代品種として紹介されている黒ブドウ品種です。

 

フリウリ=ヴェネツィア・ジューリア州のポルデノーネ県で発見されたもので、淡いルビー色、黒胡椒やタバコなどのスパイシーなアロマ、赤系果実のニュアンスを持つ赤ワインを生み出します。

 

ミディアムボディからフルボディですが、繊細な味わいです。

 


チェザネーゼ


 

チェザネーゼは比較的、名が知られた古代品種です。

 

ラツィオ州を主な栽培地としており、ローマ郊外の小さな町であるチェザーノが名の由来とされています。

 

ラツィオ州のワインメーカーは近年、伝統に立ち返ったブドウ栽培・ワイン醸造を心がける者が多く、チェザネーゼもそのひとつとして使用されています。

 

チェザネーゼコムーネとチェザネーゼディアフィレの2つの品種を指しており、ハーブやベリー、パワフルなタンニンと豊富な酸を持つ長期熟成タイプの偉大なワインを生み出します。

 


ネロ ブオーノ


 

首都ローマの南東約40㎞に位置するモンテ・レピーニ近くで栽培されている、古代品種がネロ ブオーノです。

 

火山性土壌、冷涼で風通しの良い環境で栽培されていることから、気難しいとされているネロ ブオーノも健全に育ちます。

 

ネロ ブオーノにクローンは存在せず、病気になりやすい気難しい品種ですが、黒系果実やルバーブ、黒胡椒のスパイシーさ、バランスの良い酸とタンニンが魅力的な赤ワインを生み出します。

 


ベッローネ


 

古代ローマから栽培されていると言われている、古代品種がベッローネです。

 

「パンと同じくらい美味しいブドウ」や「パンに合うブドウ」とも呼ばれていた白ブドウで、大変フルーティーな白ワインを生み出します。

 

トースティーなニュアンスを持つものもあるなど、幅広いスタイルを生み出す白ブドウです。

 

ローマの海沿いは砂質土壌であったことからフィロキセラの影響を受けておらず、台木を使用していない希少なブドウ品種として扱われています。

 


オゼレータ


 

ヴェネト州の古代品種のひとつが、オゼレータです。

 

収量が極端に少ない品種であることから固有品種リストから削除されるなど、ほとんど忘れ去られた存在だったと言います。

 

フィロキセラから生き残ったオゼレータをサンドロ・ボスカイーニが再発見し、復活させました。

 

小さな鳥を意味する名が由来で、その葉が羽のように見えるとも言われます。

 

リコリスの甘いアロマやスパイシーなニュアンス、ミネラルを感じるワインを生み出し、タンニンも豊富なテクスチャーのある偉大なワインを生み出すと考えられているようです。

 


ファランギーナ


 

ギリシャを起源に持つと言われている古代品種が、ファランギーナです。

 

ラテン語のfalangaeに由来する白ブドウ品種で、カンパーニア州で栽培されています。

 

紀元前7世紀頃にギリシャ人によってもたらされたとも言われており、偉大なワインとして知られるファレルヌムワインに関連するとも考えられているようです。

 

カンパーニア州のワインづくりは紀元前12世紀までに遡ることができると言われており、数多くの古代品種が栽培されている産地です。

 

ファランギーナはハーブやスパイスのニュアンス、フレッシュな酸を持つエレガントな白ワインを生み出すとされています。

 


古代品種の魅力は?

 

上記のほかには、ススマニエッロやジェルソ ビアンコ、グレコとなどもイタリアの古代品種で有名です。

 

このようにイタリアには膨大な数の古代品種が存在しますが、その魅力はほかにない味わいとイタリアらしさ、わからないことが多いといったところでしょう。

 

古代品種は、それぞれの特有の香りと風味、テクスチャーを持っているため、国際品種とは違う独特の魅力があります。

 

新しいワインに出会いたいと考えている方にとって、非常に興味がそそられる存在であることは間違いないでしょう。

 

また、古代品種を知ることはその産地の歴史を知ることに繋がります。

 

古くからイタリアがブドウ栽培に適した産地であり優れたワイン産地であることを、古代品種が教えてくれるのです。

 

また、わからないことだらけといった部分も魅力となります。

 

ルーツも明確ではなく、ブドウ栽培や醸造スタイルにも正解がないことから、ワインメーカーも試行錯誤を続ける面白さがあるのです。

 

これら古代品種は、いつか何らかのきっかけでイタリアを代表するブドウ品種として扱われる可能性もあります。

 

定番の国際品種にはない、イタリアらしいワインを楽しむのであれば古代品種がおすすめです。

 


イタリアの古代品種を使用したおすすめワイン


 

ここからは、イタリアの古代品種を使用したおすすめワインを紹介します。

 

今回は、上記でもお伝えしたエミリオ・ブルフォンのワインをまとめました。

 

フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州のワイナリー、エミリオ・ブルフォン。

 

オーナーのエミリオ・ブルフォンはフリウリのポッツオーロの農業学校を卒業。

 

何件かのフリウリ生産者にて修行した後、1964年に現ワイナリーのあるヴァレリアーノに引っ越しました。

 

800を超える古代品種が存在したフリウリも現在では、約200種にまで現象。

 

それら絶滅の危機に瀕している古代品種の品種の研究、復興活動を続けたエミリオ・ブルフォンは、ヴィニタリーの2010年度開催の会場内にて「イタリアの葡萄栽培界に大きな貢献をした」として、「カングランデ・デッラ・スカーラ」を受賞しました。

 

エミリオ・ブルフォンの特徴のひとつが、赤ワインもステンレスタンクで醸すところ。

 

ガニメデ社製ステンレスタンクと呼ばれる特殊なタンクを使用しており、密閉した空間ですぺてのプロセスが行われるため健全なワインを生み出すことができます。

 

また、ラベルは醸造所があるヴァレリアーノの教会、サンタ・マリア・デイ・バットゥーティに敬意を表し、現存するフレスコ画「最後の晩餐」がモチーフとなっているところも特徴です。

 

同氏の生み出す、偉大な古代品種のワインをぜひ手にとってみてはいかがでしょうか。

 


エミリオ・ブルフォン シャリン


 

シャリン100%で醸された白ワイン、エミリオ・ブルフォン シャリン。

 

ステンレスタンクにて醗酵後、ステンレスタンクで4ヶ月熟成させた後、瓶詰めされた1本です。

 

黄金色の外観、優しく柔らかなフルーツのアロマ、その奥にはミモザを思わせるアロマも感じられます。

 

柔らかな酸味と後味に柑橘系果実の果皮の苦味を思わせる余韻が、大変心地よい1本です。

 


エミリオ・ブルフォン ブラン ディ サンズアン


 

チヴィディン100%で醸された白ワイン、エミリオ・ブルフォン ブラン ディ サンズアン。

 

シンプルにステンレスタンクで仕上げられた、フルーティーな1本です。

 

リンゴの深い香り、ドライでありながら柔らかな印象、塩気を感じるミネラル感もポイント。

 

非常にバランスの良い優れた白ワインです。

 


エミリオ・ブルフォン チャノロス


 

チャノロスを100%使用した赤ワイン。

 

ステンレスタンクで醸されており、フルーティーな味わいが特徴です。

 

美しいルビー色の外観、口当たりが柔らかく澄んだピュアな味わいが楽しめます。

 

幅広い食事と合わせられる万能な赤ワインです。

 


エミリオ・ブルフォン コルデノッサ


 

古代品種コルデノッサを100%使用した赤ワインです。

 

ステンレスタンクで醸した1本で、アロマ豊かな仕上がりになっています。

 

精細さが感じられる淡いルビー色、ワイルドベリーのフルーティの香りは長く残ります。

 

温かくまろやかで優しい印象ながら、ストラクチャーをしっかりと感じられるところも魅力です。

 



まとめ


 

イタリアワインの魅力は、多種多様なスタイルのワインが生み出されているところです。

 

そして、その中にはその土地をルーツに持つ古代品種からつくられるワインも多く、ほかにはない個性的な味わいを楽しめます。

 

イタリアには膨大な数の古代品種があり、それらを全て網羅するのは難しいしかもしれません。

 

しかし、だからこそ探求しがいがあるところも事実。

 

新しいワインに出会いたいといった方は、ぜひイタリアの古代品種をチェックしてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 


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