2025年1月 当社営業部ソムリエ:佐藤滋

意外な組み合わせ!
ホワイトアスパラとアルマの強いゲヴェルツは相性が良いです!
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佐藤滋
ホワイトアスパラガスに合わせるワインの1つとしてのご提案!
アロマティックなゲヴェルツも選択肢に入れてみて下さい。
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ワイン名:Bottega Vinai Gewurztraminer

産地: トレンティーノ=アルト・アディジェ州 白ワイン

特徴: 意外な組み合わせ!ホワイトアスパラとアルマの強いゲヴェルツは相性が良いです。

そろそろホワイトアスパラガスが入荷してきます。
ホワイトアスパラと言えば、本場ヴェネト州バッサーノデルグラッパの定番として土着品種ヴェスパイオーロを使用したミネラリーな白ワインがあります。
当社でも毎年おすすめしています。 土地のワインと土地の食材を合わせるのは王道です。
今回はあえて、香りや味わいの観点から実際にペアリングをしてみました。
その中でも意外だったガヴィット社のゲヴェルツトラミネールとのペアリングを提案します。
「ゲヴェルツなんてフルーティ過ぎて合わないのでは?」と思ったかもしれません。
こちらのワインは低温にて数時間スキンコンタクトをしてゲヴェルツトラミネールのブドウ本来の香りを抽出した後、ステンレスタンクにて5ヶ月寝かせます。
甘い紅茶やバラ、ライチの華やかな香り、タイムやジュニパーベリーのスパイス香を感じます。
北イタリアらしいすっきりとした酸、そして豊かな果実味を味わえます。
シンプルに塩のみで食べた時にはアスパラ本来の苦み、そして加熱されて生まれるアスパラの甘みとよく合います。
味付けの塩味とワインのミネラル感も良く合い、ワインの酸が余韻を引っ張って爽やかに抜けていく感じがとても印象に残りました。
オランデーズとの相性も抜群です。
ソースの酸と塩味、クリーミーさ、そしてアスパラの味わい、ゲビュルツトラミネール特有の華やかな香りや果実味、ミネラルと酸から来る涼やかさ、全てがうまく絡み合うような感覚でした。
ヴェスパイオーロとの定番のペアリングももちろんですが、香りや味わいのペアリングという観点での選択肢の一つとしてゲヴェルツトラミネールは私はありだと思います。

今日のおすすめワイン

ワイナリー情報:

4500軒の栽培農家の同志

カヴィット社は1950年にトレンティーノ州に設立された、ワイン生産者協同組合。アルプス山脈に続く、険しい山間に細かく切り分けられた畑が点在しており、栽培農家1軒1軒がワイン造りをするには、畑の面積も小さく、非常に効率が悪い。そこで活躍するのが協同組合である。栽培農家に対して、醸造施設を貸出したり、葡萄栽培の助言、援助だけでなく、国内外に向けた販売プロモーションを代わりに行うという形で同志を集う。このスタイルでカヴィット社は現在、4 500軒もの栽培農家が加盟する大規模な協同組合へと成長を遂げた。

現在ではトレンティーノ州全体の65%にあたる、約5 700haもの畑を所有している。トレンティーノのワインのスタンダードを築き上げている。

ここで間違えてはならないのは、大量生産をしている工場ではないという事。1軒1軒は非常に小さな生産者で、それぞれが品質向上の為に、同じ志で活動している。その彼らの集合体がカヴィット社なのだ。

結果として多くのワインを造り出す事になっているが、これはスケールメリットとして、他社が真似る事ができない強みでもある。品質の高い商品を、手ごろな価格で消費者に提供できる、心強い存在である。

南北に広がる11軒の醸造所

トレンティーノ州は、その殆どがアルプスに続く山岳地帯で、北部のドロミティ渓谷から南部にかけて、アディジェ川が流れており、アディジェ川に沿ってワイン畑が広がっている。この南北に長いエリアに9軒、ガルダ湖の北側平野部に2軒の醸造所を設けてある。

この様に、標高も土壌、気候も異なる11軒の拠点の周りで造られた葡萄を用いて、ワインを醸造する。単一品種のワインを醸造する際にも、地域の異なる葡萄を用いる事で、ワインに複雑味、深みを与える事ができるのは、カヴィット社の特徴である。


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